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身に滲みました。 [読書感想文]

カーくんと森のなかまたち

カーくんと森のなかまたち


 森のカラス君は、自分の美しさや声の悪さ、生活の仕方などから、森のほかの動物とくらべて、劣等感の固まりになってしまいます。そして、こんな自分ならもう消えてしまいたいと・・・。
 ふくろうのホー先生が話を聞いてくれて、安心して寝てしまうんですが、カラス君はそこで夢を見ます。森の中で、荒れた地にたった一人。寂しくて泣いてしまいそうで。
 ふと、光る木のほらを見つけます。そこへいくと吸い込まれるように中へ。そこには、みんながいて、明るくて、カラス君だって羽根なんかも決して汚くなんてなく、美しい事に気づきます。そして自分の自信を持ち直す・・・。

 ちょうどこれを読んだころ、職場でちょっと注意された頃だったので、なんだか暖かい気持ちになれましたね。
 でも結局、眠る前は薬に頼ってしまいましたが・・・。


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「暮らしの哲学」 [読書感想文]

暮らしの哲学

暮らしの哲学


 今日、本屋さんへ筆箱を買いに行って、平積みになっている中からつい、購入してしまった。池田晶子さん。私の好きだった哲学者だ。
 出会いのきっかけがなんだったか今はもう忘れてしまったが、歳もそんなに違わないし、何より考える事が似ているような気がした。どこがどういう風にと言われると困ってしまうが、(最近このジャンルの本を殆ど読んでいないからである)あ、思い出した。私が大学で卒論研究を始めていた、当時(今もなのだろうか)ネットで、自殺志願者を募り、見ず知らずの者同士、レンタカー内で、練炭を炊いて集団自殺を図るという事件が余りに多発し、どうにかならぬものかと着手し始めたころ、この人の著書の中にあった。(「41歳からの哲学」だったかな)「よくも見ず知らずの人たちと、しかも練炭で、皆が同時に死ねる訳ないのに、ひとり、また一人と苦しんだ形相を表していく中でまだ自分は大丈夫だったら、果たして耐えられるのか。(中略)恋人同士の心中にしたってそうである。あの世というものがまずあるかどうか知れないが、あるものとして、果たしてそこで一緒になれるという保障はあるのか。」確かにそうだ。
 この方はお父さんのガンの看病をなさっており、ご自分も治療していらっしゃったと言う話を聞く。今年の2月になくなられたときは本当に残念でならなかった。
 「ソフィーの世界」批判が面白かった。自分とやはり同じ考えだったからである。ヒトと言うもの、自分と共感できると好意を持つものだろうか。今日も介護概論の単位認定試験を受けてきたが、論述答案の中で、共感がいかに大切かを書き連ねてきた。(設問から少しニュアンスが外れていたので、落とされるかもしれないが・・・)共感というものは大切なのである。高齢者介護のときに、ともすれば要介護者に赤ちゃん言葉を使って接したりしがちだが、あれは本当は良くない。その方にだって歴史もプライドもある。今から年端もゆかない職員から見下されたような態度はとって欲しくない。
 話が大きくそれてしまった。
 今日買った(正確には昨日となってしまったが)本なのだ。非常に読みたいのだが、時間がないのと、逆に読みきってしまうと勿体無い気がするのである。以前住んでいたところは町に大きな図書館があり、本など買って読んだことがなかったが、今は田舎暮らしなので、満足な図書館もなく、自腹を切って買っている。貧乏学生には辛いのである。少しずつ大切に読んでいこうと思う。
 しかし非常に寂しい。この方がもうこの世にはみえないんだと思うと・・・。


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面白いんだけど [読書感想文]

簡単に断れない。

簡単に断れない。

 昔、父の看病をしていたとき、時間があると、週刊文春を読んでいました。父の愛読書でもありました。で、新しいのが出るといつも買って持って行ったりしていたのですが。
 その中のコラムというか、数ページ与えられた中で連載されてたんですよね。
 土屋賢二・・・どうも御茶ノ水大学の哲学の教授らしいけど、書いてみえる事が無茶苦茶面白いんですよ。考え方は、非常に難しい哲学的なところから始まっているんだけど、言葉が簡単だから、一日以内に読めちゃいます。
 誰かとこの本の話題を共有したいんだけど・・・私も変わり者なので、マイナーな本かもしれない。
でも哲学やられた方なら、本屋さんの立ち読みでもいいから、土屋ワールドに入ってみてください。本当に面白いんですって。だまされたと思って。(本当にだまされたからといって怒らないでくださいね)


ぼくは12歳 [読書感想文]

新編 ぼくは12歳

新編 ぼくは12歳

1985年刊とあったから・・・いつ頃読んだのかな。
12歳とは思えない感性の持ち主の男の子
そして、理由がわからぬまま、自ら命を絶った。

この本には随分感銘を受けた。
読んだ時、そう違わない年頃だったと思うけど
考えていることが全然違った。繊細で、大人で、・・・自分もこうなりたいと思った。

何で今日こんなこと思い出したんだろう。

そうだ、鏡に映った自分の顔が、この子そっくりだったからだった。


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もしも本当に判ってくれるなら・・・ [読書感想文]

生きづらい<私>たち   心に穴があいている

生きづらい<私>たち 心に穴があいている

SNSで、繰り返しリスカをしてしまう人の話を聞いている。
あれは、誰かが「止めて!」と叫んでも、その人の心に届く事は殆ど、ない。

香山リカ・・・リカちゃん人形の名前をそのままペンネームにしてしまった精神科医。
この人は、旧来の精神科領域の本は殆ど書かない。
その分、現代の若者や、世相に関しては深い考察を働かせてみえる。
我々の年代に近い方だ。

ネットの弊害及び利点に就いて、前半は書かれている。
「ネカマ」と多重人格を絡ませて書いているあたりは面白い。私も、他SNSで性別を偽っている。しかし、よく来てくれる人には本当のことを明かしてある。
以前の友人の友人に、こっぴどく批判を受けた。初めは直接私に対してではなかった。「ネカマ」事件を話題にして、「嘘をつくなんて・・・」とか、いろいろな批判を、複数人で批判していた。その中には、私の友人も含まれていた。事情をご存知な方だっただけに、ショックは大きかった。
アクセスできないように制裁をした。そしたら、反撃を食らった。まあそれは余談。
で、この本の中にも「ネカマ」に就いての記載はある。別人格になる、とみておられる。
私の場合は、便宜上に過ぎなく、別人格になれるほど器用じゃないので、一人称を変える位。

他SNSで、リスカが止められない人の話だった。
病理性は、感じている。医師の治療もきちんと受けて欲しいが、なかなか抵抗があるようで、聞き入れてはもらえない。
この本の、後半。その方に、香山氏の言うところのことがストレートに伝わるならば、是非読んで欲しい。
ただ、曲解は怖い。
だから、ストレートには勧めず、ここにひっそり書いている。

伝わらないだろうなあ・・・。


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そうそう [読書感想文]

他人を見下す若者たち

他人を見下す若者たち

 帯がマンガだから、読み易そうに思えて、ところがどっこい、こりゃ、大学生の卒論か?と思うような内容。卒論に悩まされてる私には羨ましい限り。なぜなら、作者、名大大学院の教授だもの。研究のためのデータだって、付属中・高からとれるもんね。羨ましい。
 で、だ。言いたいことは殆ど、同感共感。代弁してくれているのかと思うくらい。「仮想的有能感」って言うのはこの方の造語なのだが、ぴったりだなあと思う。他人を見下さないと、自分の主体を支えていられないんですね。とあんまり書いてしまうとよくないんだけど。
 あとひとつ、考えて欲しかったことがあるんですよね。現代って、一人しか子どもを生まないで、その子に集中してお金かけて優秀な大学なんか狙わせようとするじゃないですか?兄弟間の上下関係でもまれる経験がない。おまけに学校は個性尊重の教育。個性個性って大事にするのはいいことかもしれないけれど、実際社会に出たら、誰も個性なんかそんなに尊重してくれないよ?せいぜい、もめごとになって、本人か上司か、どちらかが精神的にやられてしまうのが関の山。社会で皆が個性を主張したらどうなる?大概会社なんか成り立たない。
 現代の教育を支えているお偉いさん方、その事判ってらっしゃるんですか?
 会社はそんなに何人もの社員の個性を尊重すると思いますか?


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嫌われ松子の一生 [読書感想文]

嫌われ松子の一生 (上)

嫌われ松子の一生 (上)


嫌われ松子の一生 (下)

嫌われ松子の一生 (下)

  • 作者: 山田 宗樹
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2004/08
  • メディア: 文庫

 痛い小説でした。まるで自分を見ているような錯覚に陥った所から始まり、だんだん不幸のスパイラルに落ち込んで行く彼女。途中からは、同一視は出来ませんでしたが・・・。あまりにも辛くて。
 誰が、不幸な目にあうとそれだけ後に幸せがやってくるなんて言ったのでしょう。
 誰が、幸不幸は人生においてあざなえる縄の如しなんて・・・。
 少なくともこの主人公には当てはまらなかった。実話ではない、小説なのだから、という所が救いなのかもしれません。
 作者のプロフィールを見てびっくりしました。我々と同世代です。なのにこんなに、いろんな世界の豊富な知識と、男女の心の描写には、目を見張りました。とても我々にはこういうものは書けない・・・。少しだけ私も短編小説を書いたのですが、発想の貧困さに泣きたいくらいでした。
 巻末の参考文献も見ました。やはり、かなりの情報を得た上で書かれているようです。
 映画とは恐らく雰囲気が違ったものとなっていると思います。
 原作を読んでから、映画を見に行くというパターンをとっていますが、これは、映像で全てを表現するのは無理だと思います。「白夜行」のドラマが、原作を大きく裏切ったものとなってしまっていたように・・・。
 私は、映画を見に行くことを止めることにしました。
 中谷さんのファンでもありますが、彼女にこの役はやって欲しくない気がしました。
 映画では、若干コミカルに仕上げてあるとも聞きますが・・・撮影に入って、彼女が女優を辞めようかと思ったのも無理もない気がします。私には、ミスキャストにしか思えませんでした。
 映画をごらんになられた方、上下巻1日で読めますので、ぜひご感想をお聞かせください。


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